働く天使ママ実態調査アンケート結果公表

働く天使ママコミュニティiKizukuでは、昨年の12月、ペリネイタルロス(流産・死産・新生児死亡・人工妊娠中絶等お産をとりまく赤ちゃんの喪失/以後「ペリネイタルロス」と記載)を経験した働く女性の実態や課題を定量的に把握することを目的にWEBアンケートを実施いたしました。

2021年12月3日(木)~12日(日)の10日間、で、延べ277件のご回答を頂戴いたしました。
短期間に本調査にご協力頂いた皆様には感謝申し上げます。

今回はその内、女性の回答271件を中心に取りまとめた結果を公表いたします。
※ご回答者からはアンケート回答時に公表許可を頂いております。


<結果サマリ>

本調査においては、ここ1〜2年でのペリネイタルロス経験者の声を多く集めることができ、ペリネイタルロスがもたらす経験者への影響の大きさ、法定休業である産後休業が取得されていない実態、関連制度の周知徹底の必要性、切れ目ない経験者への支援ニーズが明らかとなりました。


1.ペリネイタルロスは、経験者の心身に加えて仕事に与える影響も大きく、その影響は多岐に渡る

・ペリネイタルロスにより働き方に変化のあった割合は、妊娠後期になるほど60%を超える

・働き方の変化は多岐に渡り、退職を選んだケースも10%存在

身体的影響があったとの回答は約60%精神的な影響があったとの回答は約90%にのぼる

仕事のモチベーションが低下したとの回答は約70%となった


2.ペリネイタルロスに関連する法定休業や制度の周知徹底がなされていないことが明らかとなった

・妊娠12週未満の約55%が当日または数日の休暇のみで復帰

・妊娠12週以降の約17%が法定休業である 産後休業を取得していない

 非正規雇用においては、産後休業未取得が34%にのぼる

・制度等に関する情報入手手段は、職場からの提供と何も情報がなかったとの回答とで二分


3.ペリネイタルロス経験者を切れ目なくサポートできる仕組みや相談体制が求められている

・職場復帰時に98%が悩みがあると回答するも、悩みを相談できなかった/しなかった割合は62%にのぼる

制度の周知徹底に加え、職場復帰前の心身の診察や働き方の相談制度管理職への研修等の要望が多い


詳細は、回答結果資料をご覧ください。



ご回答いただいた経験者の皆様には、精神的に負荷のかかる質問もあったかと思います。
私たちの想いに共感いただき、ご協力頂いた全ての皆様に改めて感謝申し上げます。

皆様から頂いた回答は個人が特定されない形で集計し、働く天使ママの現状について広く社会に認知いただくため、企業や行政等への説明に使用するなど今後のiKizukuの活動に活かして参ります。

尚、第三者が本調査結果を利用される際には、私どもへご一報と出典を明記の上ご利用下さいます様、お願い申し上げます。


本調査結果が、今後の働く天使ママを取り巻く環境の改善に向けての一助となれば幸いです。


私たちも、優しさがイキヅク社会に向けて、できることに一つ一つ取り組んで参ります。


Kokeshi


<本調査においてご留意いただきたいこと>

本調査の特徴として、iKizuku及び共同代表2名のInstagram等のフォロワーからの回答が中心であり、経験からの経過期間が短くグリーフの強い段階の方が多いと推測されること、また、ペリネイタルロスとその周辺環境に対する問題意識をより強く持っている可能性のある母集団からの回答であることをご留意頂ければと存じます。

また、実態をお伝えするため、アンケートにお寄せ頂いた個人のお声をそのまま掲載しております。個々人のご意見・認識であり、必ずしも全ての経験者に当てはまらない場合があることをご了承の上お読み下さい。



iKizuku

働く天使ママコミュニティ【イキヅク】 ペリネイタルロス(赤ちゃんとのお別れ) を経験した働く女性 =「働く天使ママ」のサポートを通じて 思いやりの心が息づく社会をめざします

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